イサーン料理のレストランでガイヤーンやコームーヤーンなどの焼いた肉料理に付いてくるつけダレをナムチムジェオ (น้ําจิ้มแจ่ว)と言います。辛いつけダレの店が多いと思うので、辛味に耐性のない方には厳しいかもしれませんね。
さて、ナムチムジェオですが、使う唐辛子パウダーの色や中に入れる香味野菜を含め、作り方次第で見た目や辛味、風味、とろみ感も違うものです。
我が家でも時々フライパンでポークステーキを焼くのですが ... 自宅で炭火焼きのムーヤーン (หมูย่าง) を作るのが難しいからですね。以前は、ニンニク醤油やワサビ醤油が定番だったのですが、最近は、ナムチムジェオが多いかもしれません。何故なら、ナムチムジェオの方が美味しく感じるのです。タイ人化が進んだかな? 55555 ...
ナムチムジェオの作り方は簡単です。
唐辛子パウダー、マナーオの絞り汁、またはタマリンドソース (ナムマカームピアック (น้ำมะขามเปียก)、ナンプラー (น้ำปลา)、グラニュー糖/パームシュガーを混ぜた汁に、刻んだトンホーム (ต้นหอม) やパクチー (ผักชี)、パクチーファラン(ผักชีฝรั่ง) の香味野菜とカオクア (ข้าวคั่ว) を加えて完成です。タイの赤いエシャロットのホームデーン (หอมแดง) を入れるのもあり。これらの割合は作り手次第です。例えば、タマリンドソースを使って、カオクアをたくさん入れるととろみ感のある仕上がりになるのですね。一度作ってみれば、自分の好みの味が分かると思いますよ。
さて、カオクアとは、しっかり炒ったもち米または白米をクロック(調理器具の石臼)ですり潰して粉状にしたものでイサーン料理によく使われる食材です。タイ生姜のガランガル、コブミカンの葉、レモングラスなどの香味野菜と一緒に炒って風味付けしたスタイルもあります。今でも自分で作っている方が多いと思いますが、タラート(ローカルマーケット)の調味料系の店やスーパーマーケット、通販でも買うことができます。いろいろなメーカーから発売されています。
以下の写真は、スーパーマーケットで買ったカオクア。一袋 (100g) で 20バーツ。
以下の写真は、タラートの調味料系の店で買ったカオクア。一袋 (150g) で 10バーツ。
以下の写真は、お寺の朝市の調味料系の屋台の様子。バンコクでもお寺の朝市は健在です。いろいろな種類違いの唐辛子パウダーが置いてあります。唐辛子パウダーを作ること自体は簡単なのですが、自宅で作るのは大変なのです。その強烈なニオイ、そして目や鼻へのダメージが半端ないのです。なお、カオクアを置いている確率は高いですよ。一番奥の左側の袋がカオクアでしょう。
ところで、このナムチムジェオを作る材料は、サラダ系料理であるヤム (ยำ) のドレッシング、ナムヤム (น้ำยำ) を作る材料と同じなのですよ。ヤム (ยำ) は「和える/サラダ」の意味。人気のあるヤム系料理にはヤムムーヤーン (ยำหมูย่าง) がありますが、豚しゃぶのヤムはもちろん、スライスした焼き肉のつけダレでも美味しいですよ。自分好みの味のナムチムジェオで美味しい肉料理をお楽しみください。
そうそう、最近ではナムチムジェオはスーパーマーケットに置いてあります。
以下の写真は、スーパーマーケットで買ったタマリンドソースのナムチムジェオ。
とろみ感がありますね。私には甘味が少々強いのですが辛味には妥協がないので、辛味好きな方にはオススメ。少し、ナンプラーを加えるのもありかな? なお、香味野菜やカオクアを入れると雰囲気が変わります。
なお、我が家の最近のお気に入りは、醤油で有名なヘルシーボーイ (deksomboon) のナムチムジェオ。
簡単だから自分で作ろう!
我が家の即席ナムチムジェオ。唐辛子パウダー、砂糖、ニンニクのみじん切り。そして、ナンプラーとマナーオの絞り汁を入れて完成。私がニンニク好きなのですね。55555 .... これだけで十分に美味しいと思います。
もちろん、みじん切りの香味野菜を入れるものあり。カオクアを入れればイサーン風。
こぼれ話
似たようなナムチムにナンプラープリックがあります。ナンプラープリックは、生の唐辛子を使い砂糖が入りません。同じナンプラーベースなのに不思議なほどに違いを感じると思いますよ。やはり、カオパット(チャーハン)にはナンプラープリック、肉料理にはナムチムジェオがベストマッチでしょうね。