ムーサムチャン (หมูสามชั้น) のムー (หมู) は「豚肉」、サム (สาม) は「3」、チャン (ชั้น) の「階/層」の意味。そして、ムーサムチャンとは「豚の三枚肉」を意味します。ヤーン (ย่าง) とは「焼く」の意味なので、ムーサムチャンヤーン (หมูสามชั้นย่าง) とは「豚の三枚肉の炭火焼き」のことなのです。
油で揚げた調理法とは違い、炭火でじっくり炙られた脂身の焼けた香りと焦げ目のある見た目は非常に魅惑的ではありませんか? オープンスタイルの屋台形式のレストランや串焼き屋台にならムーサムチャンヤーンがある確率が高いでしょう。小洒落たレストランだと油で揚げたスタイルのムーサムチャントート (หมูสามชั้นทอด) のメニューはあっても、ムーサムチャンヤーンはないことが多いかもしれませんね。トート (ทอด) は「油で揚げる」の意味。
以下の写真は、串焼き屋台の焼き場の風景。屋台形式のレストランなども同じようなスタイルですよ。
以下の写真は、とある屋台に並ぶムーサムチャンヤーンの様子。この魅惑的な姿を見せつけられて買わない選択肢は存在しないのですよ。55555 ... 厚みがあり大きいので、ガイヤーンデーン (ไก่ย่างแดง) に使う焼き竹 (マイニープガイヤーン:ไม้หนีบไก่ย่าง) で挟んで焼いているのです。なお、薄くて小さいムーピンのような串焼きスタイルの屋台もあります。
以下の写真がテイクアウトしたムーサムチャンヤーン。なお、豚皮は引いてあります。豚の脂身好きな方には堪らないですよね。
一般的に醤油やナンプラー系の下味が付いているのでそのまま食べることもできますが、ナムチムジェオ (น้ำจิ้มแจ่ว) などを付けて食べるのがタイスタイル。
イサーン料理のレストランでは、どうしてもコームーヤーン (คอหมูย่าง) やガイヤーン (ไก่ย่าง) に目が行きがちですが、メニューをチェックするとムーサムチャンヤーンがあるかもしれません。なお、竹製のマイニープガイヤーンを使わずに、直に網の上で焼いたスタイルの可能性もありますが、美味しさは同じです。カオニャオのおかず、ビールのお供に最高ですよ。コームーヤーンとは、違う美味しさに出会えるはずです。
こぼれ話
代表的な豚の三枚肉の料理と言えば、ムークロープがありますね。