タオスワン (เต้าส่วน) と言う名のデザート。多くの人に愛されているタイのデザートです。作り方は至って簡単。水に砂糖を溶かしたシロップ水にタオヤイモム粉 (ペンタオヤイモム:แป้งท้าวยายม่อม)、またはタピオカ粉 (ペンマン:แป้งมัน) などの澱粉でとろみをつけます。そこに皮を剥いて蒸した緑豆 (トゥアキアオ:ถั่วเขียว) を入れて、かき混ぜれば完成です。このタオスワンは、潮州のデザートである「豆爽:Tau Suan」が源流のデザートです。
少ない材料で簡単に作れる上に、緑豆には良質なたんぱく質に加え多くの栄養素が含まれているので、子供のおやつには最適。タイ人にとっては、子供時代の思い出のデザートの一つなのです。
ところで、このタオスワンには、ココナッツミルクに少々の塩を加えて米粉などでとろみを付けたココナッツミルクソースをかける食べ方もあります。カオニャオマムアンに使われるココナッツミルクソースと同じモノです。一部のお菓子屋台には、ココナッツミルクソースを付けたプラ容器入りのタオスワンがあります。
タオスワン自体は甘い味付けなので、少し塩っぱいココナッツミルクソースで味にアクセントを付けるのがタイスタイル。
以下の写真が、タオスワンにココナッツミルクソースをかけた様子。
一般的なお菓子屋台では、袋詰めされたタオスワンが多いと思います。以下の写真の右側が「タオスワン」、左側は「皮付き緑豆のシロップ煮」でトゥアキアオトムナムターン (ถั่วเขียวต้มน้ําตาล) ですね。トム (ต้ม) は「煮る」、ナムターン (น้ำตาล) は「砂糖」のこと。皮付き緑豆のデザートもあるのです。
本来は中華系のデザートだったのですが、今ではタイを代表するデザートの一つ。ココナッツミルクソースをかけたら完全にタイのデザートでしょ!
最近のこと。お菓子屋台でタオスワンと並んで売られているデザートがあるのです。タオスワンの緑豆を「はと麦」やその他の雑穀に変えたデザートなのですよ。ピアックタンヤプート (เปียกธัญพืช) と言います。最近の流行りかも?
こぼれ話
タイのお菓子作りに欠かすことができないのが緑豆で、日本の小豆のような存在。緑豆に興味のある方は、以下も読んでみてください。