タイのお菓子 サークーサイムー(サークーって何?)

サークーサイムー タイのお菓子

サークーサイムー (สาคูไส้หมู) のサークー (สาคู) とは、サゴヤシ (Sago Palm) と言うヤシの木から取れる粒状の澱粉のこと。サゴパールとも呼ばれています。サイムー (ไส้หมู) とは「豚肉の詰め物」を指します。サークーサイムーとは、豚肉などの具をサークーの皮で包んみ蒸し上げたお菓子。

ところで、このサークー(サゴパール)ですが、生産量が少なく高価なため、タピオカ粉をサークーに似せて粒状に加工したもので代用するようになったのです。その代用品がタピオカパール。しかし、名称はサークーのまま。日本の片栗粉とジャガイモ澱粉の関係と同じで、今では [サークー = タピオカパール] として扱われているのです。詳しくは「タイのカイムックとサークー (タピオカパールとサゴパール) 備忘録」を参照願います。

さて、サークーサイムーの餡は、豚ひき肉、パクチーの根、ニンニク、コショウ、エシャロット、砂糖、醤油など、そして、砕いたピーナッツ、チャイポーワーン (ไชโป๊วหวาน) と言う甘い干しダイコンのみじん切りを炒めてから丸めて作ります。その後、水に浸し、ふやけた状態のタピオカパールをその餡に貼り付けるようにして球状に成形して蒸し上げれば完成です。なお、浸す水をパンダンの葉 (バイトゥーイ:ใบเตย) の搾り汁に変えて色付けすれば緑色の皮、チョウマメ (アンチャン:อัญชัน) の花の搾り汁に変えて色付けすれば青色の皮になるのです。
なお、以下の写真をみてください。事前にパンダンの葉で色付けしてあるタピオカパール(小さい粒)も売っているので、それを利用することもできます。

タピオカパール
パンダンの葉で色付けしてあるタピオカパール
ブランド名:ปลาไทย

以下の写真は、緑色に色付けしたサークーサイムーと色付けしていないサークーサイムーの様子です。完全に蒸し上がれば、透明感のある皮になります。

緑色に色付けした皮と色付けしていないサークーサイムーの様子
緑色に色付けした皮と色付けしていないサークーサイムーの様子

なお、カオクリアップ・パークモーと言うお菓子があるのですが、中に入れる餡の作り方が基本的に同じなので、サークーサイムーとカオクリアップ・パークモーの両方を扱っている店/屋台が多いですね。

サークーサイムーとカオクリアップ・パークモーの様子
サークーサイムーとカオクリアップ・パークモーの様子

食べ方も同じで、付け合わせの野菜にパッカーホーム (ผักกาดหอม) と呼ばれるタイのリーフレタスとガティアムジアオ (กระเทียมเจียว) と呼ばれる油で炒めたニンニク、生唐辛子が付いてきます。パッカーホームで包んで食べるのも美味しいですよ。
興味のある方は「タイのお菓子 カオクリアップ・パークモー」も参考にしてください。作り手のレシピ次第で、中の餡の味には幅がありますが、甘塩っぱい 〜 甘い。皮は、タピオカ粉のもっちり感。オクリアップ・パークモーより美味しいかも。。。

サークーサイムーの餡と皮の様子
サークーサイムーの餡と皮の様子

サークーサイムーは、小腹が空いた時にも重宝します。街中の屋台やフードフェスなどで見かけたら、是非、挑戦してみてください。

時々思うのだが、中に入れる餡を「甘い小豆のあんこ」に変えたら「あんこ玉」55555 ...