ココナッツミルクのデザートに入っている春雨のような細い麺状のもの、サリム (ซ่าหริ่ม) と言います。甘いココナッツミルクとよく絡み、柔らかい食感と相まって良い仕事をします。多くのファンがいるのですよ。
以下の写真は、ルアムミット・ナムガティ (รวมมิตรน้ำกะทิ) の中のサリムの様子。ルアムミット・ナムガティとは、いろいろなトッピングと削った氷をココナッツミルクに入れて食べる冷たいデザート。ルアムミット (รวมมิตร) は「色々な種類が混ざっている状態/ミックス」、ナムガティ (น้ำกะทิ) は「甘いココナッツミルク」のこと。もし、サリムがメインならサリム・ナムガティ (ซ่าหริ่มน้ำกะทิ) と言います。
さて、サリムの正体は? 作り方から説明します。
緑豆粉を水で溶き、フライパンなとを用いて透明感が出るまでゆっくり練りながら火入れして、とろっとした生地を作ります。その生地を小さな穴の空いた器具に移し、押し出すように冷水の中に流し入れて作るのです。なお、穴の大きさの違いから太目のサリムと細目のサリムがあります。なお、水の代わりにジャスミンの花の香りを移したジャスミン水を使う方もあるようです。いずれにしても、緑豆粉から作った生春雨と言えそうですね。
以下の写真は、サリムの押し出し器。ティーゴットサリム (ที่กดซ่าหริ่ม) などで検索すると通販でも買えるようです。街中の調理器具の店でも売っています。
何故か白、ピンク、グリーンの三色が多いですね。かつては、パンダンの葉の絞り汁やチョウマメの花の絞り汁などの天然色素を使って、いろいろな色のサリムもあったようですが、今では食用着色料で生地に色付け。いつしか白、ピンク、グリーンの三色に定着したようです。因みに、白は着色無し。
そうそう、似たような麺系のデザートにロートチョンがありますね。ココナッツミルク系のデザート屋台では、サリムとロートチョンを並べて売っていることも多いですね。
冷たいココナッツミルクのデザートのトッピングにはサリムがオススメ。ロートチョンとの食べ比べも面白いですよ。
ルアムミット・ナムガティとロートチョンについては、以下を参照願います。