イサーン地方のカオクア 煎ったもち米 香ばしい風味をプラス

カオクアのアイキャッチ タイの食材

カオクア (ข้าวคั่ว) のカオ (ข้าว) は「米」、クア (คั่ว) は「煎る」の意味。イサーン料理のラープムーナムトックナムチムジェオなどには必ず入っています。煎った米の香ばしい風味がプラスされ何とも言えません。また、ゲーンオム (แกงอ่อม) などのスープにも使われます。イサーン料理には欠かせない食材です。

ナムチムジェオの中のカオクアの様子
ナムチムジェオの中のカオクアの様子

作り方は、至って簡単 ...
材料の米は、もち米、普通の白米(ジャスミン米)、玄米など何でも良いのですが、一番の人気はもち米です。綺麗に水洗いしたもち米をザルなどを用いて水切り後、しっかり乾燥させてからフライパンを用いて黄金色になるまで弱火で煎ります。その後、クロック(調理器具の石臼)で潰して完成。粗挽きコショウ程度の大きさがベストかな?

クロックで潰したカオクアの様子
クロックで潰したカオクアの様子

ところで、煎りが足りないと硬いので注意しましょう。綺麗に煎るには、丸みのあるジャポニカ種の日本米より、やはり細長いインディカ種のタイ米でしょうね。

そうそう、薄くスライスしたタイ生姜のガランガルやレモングラス、コブミカンの葉などのハーブも一緒に煎って、もち米にそれらの香りを移したスタイルもあります。ハーブを取り除いてからクロックするも良し、ハーブも一緒にクロックするも良し ... 使う料理や好みでいろいろなバリエーションがあります。
例えば、以下の写真は、Raithip (ไร่ทิพย์) ブランドのカオクア。黄色の袋のタイプは、もち米のみのスタイルで、カオクア・カオニャオ (ข้าวคั่ว ข้าวเหนียว) と書いてあります。緑色の袋のタイプは、ハーブも使ったスタイルで、カオクア・ソンクルアン (ข้าวคั่วทรงเครื่อง) と書いてあります。スーパーマーケットや通販で買えますよ。

Raithip ブランドのカオクア・カオニャオ
Raithip ブランドのカオクア・カオニャオ
Raithip ブランドのカオクア・ソンクルアン
Raithip ブランドのカオクア・ソンクルアン

今の時代、自分でカオクアを作らずとも、タラートやスーパーマーケットで売っています。なお、調味料の扱いですね。
以下の写真は、タラート(ローカルマーケット)の調味料系の店で買ったカオクア。一袋 (150g) 10バーツ。

タラートで買ったカオクア
タラートで買ったカオクア
タラートの調味料系の店のカオクアの様子
タラートの調味料系の店のカオクアの様子

以下の写真は、スーパーマーケットで買ったカオクア。一袋 (100g) 20バーツ。

スーパーマーケットで買ったカオクア
スーパーマーケットで買ったカオクア
スーパーマーケットの調味料コーナーのカオクアの様子
スーパーマーケットの調味料コーナーのカオクアの様子
スーパーマーケットの調味料コーナーのカオクアの様子(左の2つ)
スーパーマーケットの調味料コーナーのカオクアの様子(左の2つ)

最近は、いろいろなメーカーから発売されているようです。自分の好みにあったカオクアを探してみてください。もちろん、自分で作るも良し。なお、しっかりと閉まる蓋付きの容器に入れて保管しましょう。

カオクア
瓶入りのカオクア(値段が高いです)

こぼれ話
カオクアを野菜炒めやチャーハンの上に振りかける使い方も面白いですよ。香ばしさがプラスされます。

野菜炒めの上に振りかけたカオクアの様子
野菜炒めの上に振りかけたカオクアの様子

ところで、籾付きのもち米を炒るとポップコーンのようにポンポンとはじけてポップライスができるのです。カオトーク (ข้าวตอก) と言います。興味のある方は、以下も読んでみてください。