ブアローイ・カイワーン 昔ながらのココナッツミルクのデザート

ブアローイカイワーンのアイキャッチ タイのお菓子

ブアローイ (บัวลอย) とは、古代から受け継がれている昔ながらのココナッツミルクを使ったデザートの一つ。カイワーンのカイ (ไข่) は「卵」、ワーン (หวาน) は「甘い」の意味。カイワーンとは、生姜のスライスと砂糖を加えたちょっと甘めのお湯の中で「目玉茹で」にした卵料理のこと。ブアローイに「目玉茹で」を入れてグレードアップするとブアローイ・カイワーン (บัวลอยไข่หวาน) になります。

ブアローイとは ...
もち米粉にパンダンの葉 (バイトゥーイ:ใบเตย) の搾り汁やチョウマメ (アンチャン:อัญชัน) の花の搾り汁を混ぜたり、蒸したカボチャや紫芋を練り込んだりしていろいろな色の生地を作ります。次に、それらの生地を小さな団子に丸めてお湯で茹でます。そして、茹で上がった団子を別に用意してある甘いココナッツミルクの中に浮かべて完成。

ココナッツミルクの中に団子を浮かべたブアローイ
ココナッツミルクの中に団子を浮かべたブアローイ

なお、ブアローイのブア (บัว) とは「蓮」、ローイ (ลอย) とは「浮かぶ」の意味。ココナッツミルクの中に浮かんでいる団子が、蓮の花が水面に浮かんでいる様子に喩えた命名なのでしょう。

ブアローイは、家族の調和と絆を保つことができるとの意味が込められている縁起の良いデザートと言われています。僧侶への功徳、功績を称える式典など、さまざまな行事で人々の調和と絆を願って振る舞われた歴史があるようです。小さな団子はたくさん作らなければならないので、丸め作業は家族全員で、地域の行事なら村中総出で丸め作業を行うことも。故に調和と絆が生まれるデザートなのでしょう。

ところで、街中のデザート屋台、ココナッツミルクのデザートはたくさん並んでいますが、最近はブアローイを見つけることが難しいようです。ココナッツミルクの風味を感じる素朴で美味しいデザートなのですが、作るのが面倒な上にヘルシー感が全くないデザートだからかもしれませんね。

ブアローイ・カイワーン作りに挑戦
先日のこと。スーパーマーケットでブアローイの出来合いの生地を見つけたので、ブアローイに「目玉茹で」を入れてグレードアップした、ブアローイ・カイワーン作りに挑戦。備忘録として書き留めておくことに ...

スーパーマーケットに並ぶブアローイの生地
スーパーマーケットに並ぶブアローイの生地

以下の写真が、買い求めた出来合いの生地の様子。メットブアローイ (เม็ดบัวลอย) で検索すると通販でも買うことができます。メット (เม็ด) とは「粒/種」の意味。

出来合いのメットブアローイ
出来合いのメットブアローイ

嫁と二人分の昼飯になるだろう量を準備。何しろもち米粉の団子ですので昼飯として作ることに ...

嫁と二人分の昼飯になるだろう量を準備
嫁と二人分の昼飯になるだろう量を準備

沸騰した多目のお湯にメットブアローイを入れ、ある程度の粒が浮いて来たら、時々かき混ぜながら4〜5分間茹でます。茹で上がったメットブアローイは、冷水を張ったボールに移して浸して置きます。

メットブアローイを茹でている様子
メットブアローイを茹でている様子

甘いココナッツミルクは、スーパーマーケットやコンビニで売っている UHT(超高温殺菌)のココナッツミルクを使います。いろいろなメーカーから発売されているのでお好みで。

UHT 殺菌のココナッツミルク
UHT 殺菌のココナッツミルク

以下、甘いココナッツミルクの分量の目安です。水の代わりにココナッツジュースもあり。
‐ココナッツミルク:250ml 入り1本
‐水:150ml 〜
‐グラニュー糖:〜 80g(甘め)
‐塩:小さじ 半分
鍋を使ってココナッツミルクが軽く沸騰したら、冷水に浸して置いたメットブアローイを鍋の中に入れて、4〜5分程度、中火で茹でれば完成なのですが、ココナッツミルクが重たく感じる方は水を足してください。ところで、塩が重要なポイントです。入る/入らないでココナッツミルクの雰囲気が変わります。気になる方は、塩を加える前と後をお試しください。

今回は「目玉茹で」を入れてグレードアップします。本来のカイワーンとは、生姜のスライスと砂糖を加えたちょっと甘めのお湯の中で「目玉茹で」を作るのですが、手抜きして電子レンジで「目玉茹で」を作成。

器にブアローイと「目玉茹で」を盛り付ければ、ブアローイ・カイワーンの完成です。

完成したブアローイ・カイワーン
完成したブアローイ・カイワーン

冷たいココナッツミルクのデザートも良いけれど、温かいココナッツミルクのデザートも乙なもの。機会があったら、ブアローイ・カイワーン作りに挑戦してみてください。1〜2回作れば、貴方好みのココナッツミルクの濃さが分かると思います。

こぼれ話
タイでは、甘いココナッツミルクのデザートにカイワーンを入れる食べ方は、普通のことでなのですよ。以下の写真は、デザート屋台に並んでいるゲーンブアット・プアック (แกงบวดเผือก) にカイワーンを入れたデザートです。甘いココナッツミルクで煮たタロ芋のデザートです。プアック (เผือก) とは「タロ芋」のこと。

カイワーンを入れたゲーンブアット・プアック
カイワーンを入れたゲーンブアット・プアック

なお、カボチャのココナッツミルク煮の方が人気があるようで、デザート屋台でもよく見かけます。ゲーンブアット・ファクトーン (แกงบวดฟักทอง) と言います。

ところで、温かいココナッツミルクのデザートには、もち米粉をタピオカ粉に代えたクローンクレーンガティもあります。クローンクレーンの出来合いの生地もあるのですよ。スーパーマーケットの makro や Lotus にならあると思います。