タイのロティ (โรตี) と聞くとコンデンスミルクたっぷりの甘〜いデザート、さらにバナナや卵、チョコレートソースなどのトッピングがあり洒落た化粧箱に入ったサクサク系のクレープのようなデザートを思い浮かべる方もいると思う。確かに最近のバンコクでは、特に海外の観光客が多いエリアでは小洒落た化粧箱に入れ、それなりの価格で販売する屋台や店舗が目に付く。柔らかいパン仕立てのロティを扱う屋台は減ったとの印象がある。なお、ロティとは、サンスクリット語で「パン」を意味する。
柔らかいパン仕立てのロティとサクサク系のロティとでは焼き方が違う。
柔らかいパン仕立てのロティは、生地を円盤状に整えてから、そのまま焼くのだ。丸い形で焼く本来の平焼きパンである。
サクサク系のロティは、生地を薄く大きく延ばし、化粧箱に入るサイズに生地の端を四角に畳んでたっぷりの油やマーガリンでサクサクになるまで揚げるように焼くのだ。
さてさて...
あまり観光客が行かないようなエリアやムスリム系のコミュニティーの中の屋台では、今でも昔ながらの柔らかいパン仕立てのロティ、平焼きパンは健在なのだ。テーブルと椅子を用意している屋台もある。ただし、コンデンスミルクとグラニュー糖で食べるのがタイスタイル。
我が家の嫁は、ロティをマッサマンカレーで食べたいとのこと。柔らかいパン仕立てのロティ屋台なら、焼いた生地のみを買えばよいだろう。コンデンスミルクとグラニュー糖は要らないと言えばよいのだ。また、柔らかいパン仕立ての屋台ではないが「カレーを付けて食べるタイプが欲しい」と伝えて注文れば対応して貰えるかもしれない。
以下の写真がテイクアウトしたパン仕立てのロティ。この日は 10枚のオーダーで2つのパックに入れてもらった。
同胞諸君、融通がきくロティ屋台や馴染みの店があれば、パン仕立てのロティでカレー&ロティに挑戦するのも面白いと思う。
馴染みの店がない方は、ワンラン市場の船着場をシリラート病院側に出て、直ぐ左側にあるロティ店なら対応してくれるだろう。コンデンスミルクの化粧箱タイプ(大)と紙巻きタイプ(小)の2種があるのだが、価格は紙巻きタイプの価格になると思う。
こぼれ話
完全にカリカリになるまで油で揚げたロティがある。ロティを甘いかりんとうのようにしたお菓子。ロティグロープ (โรตีกรอบ) と言う。お菓子屋台で売っている。