カノムトーキョー (ขนมโตเกียว) のカノム (ขนม) とは「お菓子」のことで、カノムトーキョーとは「東京のお菓子」の意味。名前のルーツには諸説あるようだが、1964年にバンコクに大丸百貨店がオープン、当時の大丸百貨店のスタッフが、小豆のあんこをどら焼きの皮のようなパンケーキで巻いたスタイルで販売したことが始まりの説が有力。当初の名称は「カノムキョート:京都のお菓子」でサイズも小さく高価だったらしい。その後「東京のお菓子」に生まれ変わったとのこと。あんこからタイ人受けの良いカスタードクリームに変更したり、ソーセージの普及とともにソーセージを巻いたりと改良が加えられて現在のスタイルになったようだ。今では、タイ全土に定着したタイを代表するストリートフード。カノムトーキョーの屋台は街中でよく目にする人気のお菓子なのだ。
基本的なカノムトーキョーは、薄く焼いたパンケーキの生地でカスタードクリームやソーセージを巻いただけの非常にシンプルで食べやすいお菓子なのだが、ベーコンやひき肉、目玉焼きなどを具材に辛めのソースを使った発展系のカノムトーキョーもある。発展系はサイズも大きくお菓子と言うよりは軽食に近い。何しろ、何でも巻けるのがカノムトーキョーの面白さ。
以下の写真は、人気のソーセージのカノムトーキョー。街中で一番目に付くスタイル。
以下の写真は、とある店のメニューの様子。中に入れる具材で値段が違うのだ。例えば、長いソーセージを使えばパンケーキは大きくなり値段が高くなる。
以下の写真はソーセージ系がメインの屋台。ちょっと長目のソーセージなのだが1個 10バーツと非常に安い。豚肉や鶏肉、魚肉などのいろいろなソーセージがあるが、安価なソーセージもあるのだろう。我が家の娘も中学/高校時代には、学校帰りに時々買っていたようだ。カノムトーキョー屋台は学生の通学路にあることが多いのだ。子供の小遣い上、10バーツの価格の壁があるのだろう。かつて身近にあった 10バーツで買えるロティ屋台も姿を消し、子供たちのおやつと言えばカノムトーキョーなのだろう。
そうそう、小さなパンケーキを一緒に販売している屋台も多いのだ。一般的には何枚かのセット売り。
以下の写真は、いろいろなタイプを混ぜて4個購入したカノムトーキョーの様子。それほど大きなカノムトーキョーではないが、ソーセージの味も悪くなく美味しいカノムトーキョーであった。
以下の写真は、カスタードクリームのカノムトーキョー。カスタードクリームは安く1個 10バーツ以下が相場。非常に小さいサイズにして価格が安いものは、このカスタードクリーム系が多い。タイスタイルのカスタードクリームは、タイ語でサンカヤー (สังขยา) と言う。写真のカスタードクリームは、鶏卵の黄色いサンカヤーカイ。もし緑色ならサンカヤーバイトゥーイだろう。
独自の工夫を凝らした屋台もたくさんあり、例えば、トマトケチャップやチョコレートソースのようなソース類を用意していることもある。
小腹がすいたら、カノムトーキョー!