カノムパンシップ (ขนมปั้นสิบ) と呼ばれている伝統的なタイ菓子があります。見た目は小さなカリーパフ。カノム (ขนม) は「お菓子」の意味。パンシップ (ปั้นสิบ) の意味は後述します。街中のお菓子屋台などで袋詰めを時々見かけますが、その場で作りたてを提供する屋台もありますね。
以下の写真は、その場で作りたてを提供する屋台の様子。生地と餡を小さな丸いボールに分け、丸く薄く伸ばした生地の上に餡を乗せ、生地を折り合わせて端を指で摘みながらカリーパフのように閉じるのです。その後、焼き色が付くまで油で揚げ、冷ましてから袋詰め。だから、見た目が小さなカリーパフのようなのです。


生地は小麦粉と米粉の混合粉にココナッツミルク、卵、植物油とナムプーンサイなる石灰水を混ぜ合わせ捏ねて作ります。餡は蒸したり焼いたりした魚の身を細かくほぐしたモノと砕いたピーナッツ、更にコショウ、パクチーの根、ホームデーンなどをクロック(調理用の石臼)で潰して加え、パームシュガーと塩で味付けして適度な硬さになるまで炒めて作ります。
以下の写真はテイクアウトした袋詰めのカノムパンシップと中の餡の様子。外側の生地はカリカリ、中の餡はパームシュガーの風味豊かな甘さとコショウや他の具材の風味が絶妙なハーモニーを奏でています。食べ始めると止まらなくなる方も多いのですよ。同胞諸君、見かけたら是非、挑戦願います。なお、カリーパフのように鶏肉、タロイモ、パイナップルなどを使った変わり種もあるらしい。



パンシップの名前の由来
パンシップ (ปั้นสิบ) とは「生地の端を10回折り畳む」作り方が名前の由来と言われているようです。パン (ปั้น) とは「こねる/こねて成形する」のような意味で、シップ (สิบ) は「10」の意味。ただし、10回折り畳むにはサイズを大きくする必要があり、一般的には油で揚げるのではなく蒸して仕上げるスタイルになるとのこと。
なお、カノムパンクリブ (ขนมปั้นขลิบ) と言う別名があります。クリブ (ขลิบ) とは「端を折る」のような意味なので10回折り畳む必要がないのですね。現実的にはカノムパンシップでもカノムパンクリブでも通じるし、私はきっちり10回折り畳んであるパンシップに出会ったことはありません。

