大きなボールや丸バットにいろいろな甘露煮(シロップ煮)を並べている屋台を目にします。バナナ、ドリアン、ジャックフルーツ、オウギヤシの種子、ナツメ、レンコン、カボチャ、キャッサバ、タロイモなどなど ... タイにはたくさんの甘露煮がありますね。



今回は私の好きなタロイモの甘露煮を紹介してみます。
タロイモの甘露煮はプアックチュアム (เผือกเชื่อม) と言います。プアック (เผือก) は「タロイモ」、チュアム (เชื่อม) が料理に付く場合は「甘露煮」を指します。タイでは人気の甘露煮の一つです。
以下の写真は屋台のタロイモの甘露煮の様子。タロイモのカットの仕方で見た目に違いがありますが、一般的にサイズが大きく食べごたえあり、タロイモのねっとり感に適度な甘さが加わり何とも言えませんね。屋台により大きさに違いがあるので値段も違います。


以下の写真はテイクアウトした大きなサイズのタロイモの甘露煮の様子。一般的に塩っけのあるココナツミルクのソースが付いてきます。甘露煮には、このソースを掛けて食べるのがタイスタイル。いらない方は掛けなくても良いでしょう。



私はタロイモの餡も好きなので、口の中で餡になるような上手に煮てあるタロイモの甘露煮に出会えると非常に嬉しいですね。同胞諸君、是非挑戦してみてください。
なお、同じ芋の仲間でよく見かけるのがキャッサバの甘露煮。マンサンパランチュアム (มันสำปะหลังเชื่อม) と言います。マンサンパラン (มันสำปะหลัง) とは「キャッサバ」のこと。キャッサバの甘露煮も美味しいですよ。

こぼれ話
以下の写真は、ナムワー (น้ำว้า) と言う品種のバナナの甘露煮の様子。クルアイナムワーチュアム (กล้วยน้ำว้าเชื่อม) やクルアイチュアムデーン (กล้วยเชื่อมแดง) と呼ばれています。クルアイ (กล้วย) は「バナナ」、デーン(แดง)とは「赤い色」の意味。着色料などは一切使っていないのに何故かこのバナナの甘露煮は赤いのです。クルアイナムワーを煮続けると急に赤くなるとのこと。言い換えると赤くなるまでに続けます。長時間煮続けることで、クルアイナムワーに含まれている渋み成分のタンニンと酸味が反応して赤くなるらしい。
クルアイナムワーチュアムも、もちもちとした食感、濃厚な甘酸っぱさ、美しい赤色から人気のある甘露煮の一つでしょう。なお、このクルアイナムワーの赤くなる現象は、カオトムマット (ข้าวต้มมัด) やカオトムフアゴーッ (ข้าวต้มหัวหงอก) でも見られますよ。

なお、同じバナナでもカイ (ไข่) と言う品種のバナナの甘露煮は黄色い色のまま。クルアイカイチュアム (กล้วยไข่เชื่อม) と言います。クルワイカイにはタンニンが殆ど含まれていないとのこと。

以下の写真は、ジャックフルーツの甘露煮とバエルフルーツの甘露煮の様子。参考まで ...

