蟹を使ったプー・パッポンカリーは有名ですが、蟹以外の食材を使ったパッポンカリーも美味しいですよ。パッポンカリー (ผัดผงกะหรี่) のパッまたはパット (ผัด) は「炒める」、ポンカリー (ผงกะหรี่) は「カレー粉」のこと。パッポンカリーとは「カレー粉の炒めもの」の総称なのですが「卵でとじたスタイル」の方が美味しいですね。
シーフードレストランには、エビやイカなどを使ったタレー・パッポンカリー (ทะเลผัดผงกะหรี่) なるメニューがあります。タレー (ทะเล) とは「海/シーフード」のこと。我が家ではシーフードレストランに行くと、必ず注文する料理の一つ。蟹より値段は安いし、手が汚れることも無いし、ご飯のおかずにも最適なのです。
ところで、メイン食材以外のカレー風味の卵とじ自体が美味しいですよね。なので「豚のひき肉」を使うのもありですよ。ムーサップ・パッポンカリー (หมูสับผัดผงกะหรี่) と言います。ムーサップ (หมูสับ)とは「豚のひき肉」のこと。材料費は安いし、美味しいし、ご飯のおかずとしては最適です。なお、レストランやおかず屋台では見かけないメニュー。何故かと言えば、豚肉料理なら辛味のあるラープやパットガパオの方が人気があるからでしょう。だから、自分で作るのです。
自分で作ろうムーサップ・パッポンカリー
我が家でも簡単で美味しい豚のひき肉を使ったイサーンスタイルのラープやパットガパオをよく作るのですが、たまには、味の違うパッポンカリースタイルも ... とのことで作ります。
パッポンカリーの素は、Lobo ブランドや i-Chef ブランドから発売されているのですが、あまり人気がないようで置いていないスーパーマーケットもあるようです。初めての方はパッポンカリーの素を使って挑戦してみてください。以下の写真の i-Chef ブランドのパッポンカリーの素を紹介してみます。
以下の写真は、パッケージの中身の様子。ペースト状のソースが入っています。Lobo ブランドも同じスタイルです。
以下の写真は、卵2個、パッポンカリーの素1袋、そして、ココナッツミルクを 80ml程度入れた様子。エバミルクや牛乳または水でもよいでしょう。汁っけのある卵とじの方がご飯との相性も良いし、パッポンカリーらしいでしょう。自分で味を調整できる方は、お好きな水分量でどうぞ。混ぜ合わせて事前に準備しておきましょう。
実は、混ぜ合わせている時点で味見。私的には味の薄さを感じている状況でした。
今回の材料は以下の通り。食べごたえがある分量だと思います。なお、パッポンカリーと言えば、タマネギが入るイメージが強いですね。分量はたぶんですので悪しからず。
‐豚のひき肉:200g 〜250g 程度
‐ニンニクのみじん切り:大粒なら3〜4片程度
‐タマネギのくし切り:中玉なら1個程度
‐クンチャーイ、トンホームは適量
気持ち多目の油で炒めます。ニンニクのみじん切りの香りが立ったら豚のひき肉を加え、適度なタイミングでタマネギのくし切りも加えて炒めます。タマネギの残したい食感を考慮して、事前に準備しておいたパッポンカリーのソースを加え、卵が適度に固まったら完成なのですが、ご飯のおかずとしては、やはり味が薄いと感じる方は、ナンプラー 大さじ1、砂糖 大さじ半分程度を加えてみてください。味の輪郭がはっきりすると思います。辛味を足したい方は、コショウや赤唐辛子の線切りを彩りも兼ねて活用するのも良いでしょう。
ところで ...
メーカーのパッポンカリーの素を買わずとも作れます。醤油またはナンプラー、オイスターソースやシーズニングソース、砂糖で味をつけた豚のひき肉炒めの中に、エバミルクまたはココナッツミルクと溶き卵に大さじ山盛り1程度のカレー粉を入れた卵液でとじれば完成。赤い油が浮いている見た目が欲しいなら市販のナムプリックパオ (น้ำพริกเผา) を小さじ1程度を使う手があります。ただし、市販品は辛味だけではなく甘いタイプが多いの注意しましょう。
以下の写真は、パッポンカリーの素を使わずに作ったムーサップ・パッポンカリーの様子。正直に言えば、酸味と辛味のあるイサーンスタイルのラープムーサップの方が美味しいのですが、時々食べたくなる味なのです。
こぼれ話
以下の写真は、ムーサップ・パッポンカリーのトースト。食べ残ったムーサップ・パッポンカリーの活用方法ですが、これが美味しいのですよ。なお、豆腐のパッポンカリーを作ってみたいと思っているのですが、まだ実現せず。日本スタイルの豆腐ではなく、タイスタイルの硬い豆腐、タオフーケン (เต้าหู้แข็ง) ですね。