カオクリアップパークモー (ข้าวเกรียบปากหม้อ)、パークモー (ปากหม้อ) でも通じます。カオクリアップ (ข้าวเกรียบ) とは「米粉の煎餅」、パークモー (ปากหม้อ) とは「鍋の口」の意味。カオクリアップパークモーとなると「鍋の口で作った煎餅」となるのですが、実際はフニャフニャの生春巻きの皮のようなものなのです。非常にユニークな作り方なのです。沸騰している鍋の口に薄い布をピーンと張り、その布の上に米粉ベースの生地をクレープのように薄くのばし、蓋をしてその蒸気で米粉の生地を蒸して皮を作るのです。この作り方って、ライスペーパーの作り方と同じ。乾燥前の生のライスペーパーでしょうね。その生のライスペーパーの上に具材(餡)を乗せて、クルクルと包んで作るお菓子なのです。丸く巻いた生春巻きのお菓子。
まず、皮 ...
作り手のレシピにもよりますが、米粉やタピオカ粉などで生地を作ります。そして、皮にはいろいろな色を付けるのです。パンダンの葉 (バイトゥーイ:ใบเตย) の搾り汁で色付けすれば緑色の皮、チョウマメ (アンチャン:อัญชัน) の花の搾り汁で色付けすれば青色の皮、色付けしなければ白色の皮。他にもピンク色や黄色い皮を作る店もあります。
次に、中に入れる具材(餡) ...
豚ひき肉、パクチーの根、ニンニク、コショウ、エシャロット、砂糖、醤油など、そして、砕いたピーナッツ、チャイポーワーン (ไชโป๊วหวาน) と言う甘い干しダイコンのみじん切りを炒めてから丸めて餡を作ります。以下の写真の店は、2つ分になる大きな皮を作っているので餡が2つ見えます。
餡を皮の上に乗せて、皮で餡をクルクルと包み、表面に少々の塩を入れ煮詰めたココナッツミルクをハケで塗って完成です。
皮の食感は想像通りのつるん。中の餡の味は、店により幅がありますが、甘塩っぱい 〜 甘い。付け合わせにパッカーホーム (ผักกาดหอม) と呼ばれるタイのリーフレタスとガティアムジアオ (กระเทียมเจียว) と呼ばれる油で炒めたニンニク、そして、生唐辛子。生唐辛子をかじりながら食べるのですよ。
以下の写真は、近所のカオクリアップパークモー屋台でテイクアウトした詰め合わせ。丸い茶色の団子は、サークーサイムー (สาคูไส้หมู) です。
パッカーホームがたくさん付いてきますので、カオクリアップパークモーやサークーサイムーとガティアムジアオをパッカーホームで包んで食べるのも面白いですよ。
カオクリアップパークモーの具(餡)の様子。
なお、
想像できると思いますが、お店によっては、豚肉とチャイポーワーンの組み合わせ以外の餡を用意している店があります。作り手のレシピ、餡の種類によって味も異なります。皮の色のバリエーションの楽しさや形の可愛らしさから、フードフェスなどで良く見かけます。また、大きな市場の中にも ...
貴方の好みに合った、カオクリアップパークモーを見つけてください。
ところで、大きな皮を使って、餃子の餡のようなものを詰めた正に生春巻きのような形のものは、パークモーユアン (ปากหม้อญวน) と言います。ユアン (ญวน) とは「ベトナム」を指す言葉です。パークモーユアンも作り手のレシピ、餡の種類によって味が異なります。
こぼれ話
カオクリアップパークモーの皮と同じ作り方の「もち米のライスペーパー」があるのです。