プラークリーム・カイタオ (ปลากริมไข่เต่า) なるデザートを紹介しましょう。プラークリーム (ปลากริม) とは、水田や水路、池などの淡水に生息している全長約4cm 程度の「めだか」のこと。カイタオ (ไข่เต่า) とは「亀の卵」のこと。しかし、何とも不思議な名前のデザートですね。昔からあるタイの伝統的なデザートなのですが、時代の流れだろうか? 簡単に見つけることが難しくなっているようです。
以下の写真が、プラークリームです。トリコプシス (Trichopsis) 属の淡水魚とのこと。
以下の写真は、プラークリーム・カイタオを売っている屋台の様子。透明なプラ容器に入っているのが一般的。バンコクなら1個 20バーツ 〜 25バーツ程度が相場だろうか?
プラークリーム・カイタオは、二層構造になっていることが分かりますよね。それは、カノム・プラークリーム (ขนมปลากริม) と言う茶色いデザートの上に、 カノム・カイタオ (ขนมไข่เต่า) と言う白いデザートが乗っているからなのです。
まず、下側のカノム・プラークリームは、米粉やもち米粉、タピオカ粉などを混ぜた粉で、プラークリームなるめだかの姿をイメージして成形した白玉を、ココナッツミルクにパームシュガーを加えて作った茶色いココナッツミルクソースに入れて完成。甘味のあるデザートです。
以下の写真が、カノム・プラークリームの部分の様子。ただし、作り手によっては、うどんを短く切ったような形かも? 一つ一つをめだかの姿に成形するのが面倒なのでしょう。まあ〜 食感は一緒とのことで多目にみましょう。55555 ...
次に、上側のカノム・カイタオは、カノム・プラークリームと同じ材料で亀の卵をイメージして丸く成形した白玉を、ココナッツミルクにグラニュー糖、そして少々の「塩」を加えて作った白いココナッツミルクソースに入れて完成。甘味の中に塩味があるデザートです。
茶色いココナッツミルクソースと白いココナッツミルクソースのとろみや甘味、塩味は作り手次第でしょう。一般的にとろみが強い場合には、米粉でとろみを付けていることが多いと思います。
さて、プラークリーム・カイタオは、この2つのソースを適度に混ぜて食べます。茶色いココナッツミルクソースの甘味が強い場合には、白いココナッツミルクソースの塩味も強い可能性が高いでしょうね。ココナッツミルクの風味と甘さと塩っけの味変や調和を楽しむデザートなのです。
作り方から考えても古典的なシンプルなデザートですが、そのシンプルさゆえの美味しいデザートです。もし、見つけたら、是非とも挑戦していただきたいタイのデザートの一つです。