カノムレップムーナーン (ขนมเล็บมือนาง) は、タイの伝統的なお菓子の一つ。カノム (ขนม) は「お菓子」、レップ (เล็บ) は「爪」、ムー (มือ) は「手」、ナーン (นาง) は「女性」の意味。だから、カノムレップムーナーンとは「女性の手の爪のお菓子」の意味になるだろう。そう、想像通り、タイダンスの女性の爪のような形をしているからでしょう。
以下の写真は、お菓子屋台のカノムレップムーナーンの様子。パック詰めにして 20バーツ也。
以下の写真が、カノムレップムーナーンの形の様子。タイダンスの女性の爪のような形をしているかな? 55555 ...
カノムレップムーナーンの作り方は ...
米粉にタオヤイモム粉 (ペンタオヤイモム:แป้งท้าวยายม่อม) やタピオカ粉 (ペンマン:แป้งมัน) を混ぜた澱粉に水とココナッツミルクを加え、かき混ぜながら火を通し、餅状になるまで捏ねて生地を作ります。その生地に着色料を加えて色付け、女性の手の爪のように細い麺状に成形してお湯で茹でるのです。天然着色料ならパンダンの葉 (バイトゥーイ:ใบเตย) の搾り汁で色付けすれば緑色、チョウマメ (アンチャン:อัญชัน) の花の搾り汁で色付けすれば青色になります。今では食品着色料を使うこともあるでしょう。茹で上がったら、細く削ったココナッツの果肉をまぶして完成。べたつき防止とココナッツの風味をアップする効果があるのでしょう。
以下の写真も、お菓子屋台で見つけたカノムレップムーナーンの様子。一般的にビニール袋に入れて売っていることが多いです。一袋 20バーツ也。
以下の写真は、袋詰めのカノムレップムーナーンの様子。ゴマ砂糖とココナッツミルクソースも一緒に入っています。
以下の写真は、取り出した付属のゴマ砂糖とココナッツミルクソース。ゴマ砂糖とは、白ゴマや黒ゴマ入りのグラニュー糖ですね。ココナッツミルクソースとは、軽い塩味が感じ取れるとろみのあるソース。ココナッツミルクに少々の塩を加え、とろみがでるまで煮詰めて作るのです。タイのデザートでは定番のソースです。
カノムレップムーナーン自体には、ほとんど甘味がありません。好みの量のゴマ砂糖をかけて食べます。さらに好みの量のココナッツミルクのソースをかけるのもあり。カノムレップムーナーンのもっちり感と細く削ったココナッツの果肉のシャキシャキ感のハーモニーが面白いお菓子です。ココナッツの風味のある団子系、小腹が空いた時にも重宝します。
ウィチット ムクラ シェフが作るカノムレップムーナーンの動画です。参考まで ...
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=vTU9S406mQQ&t=28s
こぼれ話
団子系のお菓子の場合、日本ではボール状に丸める傾向が強いと思いますが、タイでは軽く丸めた後に平たく潰したり、麺状にしたり、もちろんボール状にしたりといろいろなスタイルがあります。そして、いろいろな粉を混ぜて使うのが一般的のようです。
そうそう、 似たような団子系のお菓子にカノムトゥアベープがあります。カノムトゥアベープもゴマ砂糖をかけて食べるのです。カノムトゥアベープは人気があるので見つけるのは簡単ですが、カノムレップムーナーンは見つけるのが難しくなりました。何故って、カノムトゥアベープ の方が美味しいからでしょう。55555 ...