日本では見ることが減ったと思いますが、タイでは、もちもちとした食感のあるもちトウモロコシは健在ですよ。タイ語で、カオポートカオニャオ (ข้าวโพดข้าวเหนียว：Waxy Corn) と言います。カオポート(ข้าวโพด) とは「トウモロコシ」、カオニャオ (ข้าวเหนียว) とは「もち米」の意味。もち米のようなトウモロコシからのネーミングでしょう。
タイでは、幾つかの品種のもちトウモロコシが栽培されているようです。もちトウモロコシは、スイートコーンより甘くはありませんが、粒の皮が柔らかく、ねっとりとした食感があります。品種によっては、黄色、白、紫などの色があり、さらに、一つの実の中に複数の色の粒が混在しているのです。なお、小ぶりで黄色い色のもちトウモロコシの品種は、カオポートティアン (ข้าวโพดเทียน) と呼ばれています。ティアン (เทียน) とは「キャンドル」の意味。ちなみにスートコーンは、カオポートワーン (ข้าวโพดหวาน：Sweet Corn) と言います。ワーン (หวาน) とは「甘い」の意味。
バンコクのローカルマーケットや街中の屋台では、茹でたトウモロコシをよく見かけます。茹でたトウモロコシは、タイ語でカオポートトム (ข้าวโพดต้ม) と言います。トム (ต้ม) は「茹でる/煮る」の意味。なお、カオポートワーンの品種よりカオポートカオニャオの品種の方が多いように感じます。カオポートカオニャオのファンがタイには、たくさんいるのですよ。
そして、カオポートカオニャオは、皮付きのままの茹でた状態で売っている屋台もあります。引き売りの屋台もありますね。皮付きのままで茹でた方が美味しいからです。さらに言えば、大量にさばく場合、売り手側も多少なら雑に扱ってもマイペンライでしょう。 55555 ...
大きさにもよりますが、２〜３個を輪ゴムで纏めてあることが多いようです。一纏めで 20バーツから 25バーツ程でしょう。皮付きのままだと安いですよ。
ちなみに、茹でトウモロコシは、大釜を使って一度に大量の皮付きのままのトウモロコシを茹でるのですよ。皮付きのままで大量に売る屋台は基本的にこの方法です。もちろん、卸売をやっている生産者や専門業者もありますよ。
我が家の嫁もカオポートカオニャオのファンの一人。時々、皮付きのままのカオポートカオニャオを買って帰ってきます。皮付きのままのカオポートカオニャオは、皮を剥かずにそのままの状態で、ラップ無しでレンジでチン。塩茹でなので、軽い塩味も感じるはずです。
タイのカオポートカオニャオですが、食べ付けるとカオポートワーンより美味しく感じるようになるかも？ 茹でたカオポートカオニャオを見つけたらた、是非、挑戦してみてください。なお、傷みが早いので注意が必要です。
ところで、生のトウモロコシを置いてある八百屋もありますが、それほど多くはありません。茹でた状態のトウモロコシが手軽に買えるのに、わざわざ生を買って自宅で茹でるような面倒なことをしないのがタイスタイル。55555 ...
こぼれ話（スイートコーン）
スイートコーンの品種は、もちトウモロコシと比べると粒の皮が硬くてサクサクとした食感があります。サイズも一回り程大きいですね。私がタイに住み始めた十数年前と比べると、甘味も強くなり美味しくなったと感じます。当時に食べたスイートコーンには甘味がないので驚いた記憶があります。スイートコーンは、とうもろこしのソムタムやカノムタゴー、カノムクロックなどの料理やお菓子の材料にも使われます。
以下の写真は、路上屋台の八百屋の茹でたスイートコーンの様子。パンダンの葉 (バイトゥーイ：ใบเตย) を入れて茹でていることが確認できますね。タイ人は、パンダンの葉の香りが大好きなのです。
そうそう、焼きトウモロコシの屋台もあります。焼いたトウモロコシは、カオポートヤーン(ข้าวโพดย่าง) と言います。ヤーン (ย่าง) とは「焼く」の意味。スイートコーンの方が多いかもしれませんね。焼けたトウモロコシは、皮を剥いて袋に入れてもらえます。茹でトウモロコシより値段は高いですよ。手間も炭代もかかりますので ...
以下の写真のように真空パックのスイートコーンは、スーパーマーケットで見かけることがあります。セブンイレブンにもありますね。常温で長期保存が可能上、そのまま食べれるので何かと便利ですよ。
以下の写真は、スイートコーンを使ったバターコーンの屋台。カオポート・クルック・ヌーイ (ข้าวโพดคลุกเนย) と言います。クルック (คลุก) は「混ぜる」、ヌーイ (เนย) は「バター」の意味。コンデンスミルクやエバミルクが入っている場合も多いです。基本的に甘いデザートです。
