クンチアン (กุนเชียง) とは、ひき肉を使った「甘〜い中華風ソーセージ」の総称。豚ひき肉を使えばクンチアン・ムー (กุนเชียงหมู) です。ムー (หมู) とは「豚」のこと。甘くて柔らかいサラミソーセージを想像してください。タイに来て初めて食べた時は、甘くて食べれませんでした。それからというもの、口にすることはほとんど無かったと思います。
このクンチアン・ムー、嫁の知人から小箱いっぱいに送らてきました。食べる他にないと決意したのです。なお、食べきれないことが明々白々。そのほとんどは小分けにして冷凍することに ... 冷凍しても美味しいですよ。
食べ方は簡単です。フライパンでスライスしたクンチアンを弱火で焼くだけ。なお、少々の水を入れると良いらしい。砂糖が入っているので、焦げやすいのでご注意あれ。なお、薄くスライスして、電子レンジで「チン」もオススメです。「チン」の方がお手軽ですよね。クンチアン自身から出る脂で照りがでます。
やっぱり甘いが、想像していたよりは甘く感じませんでした。甘さに対する耐性がアップしているのかな? ところで、たくさん焼いたはずのクンチアン・ムーがいつの間にか減っているではないか。そう、私が1枚、2枚とつまみ食いをしていたのです。甘いお菓子感覚で美味しいのです。55555 ...
タバスコや唐辛子との相性も悪くない。やはり、甘い食材は辛味と合わせることがベストですね。タバスコなら HABANERO。普通のタバスコでは物足りません。55555...
さてさて ...
クンチアンとは、潮州語の中華ソーセージを指す灌肠 [guêng ciang] が源流らしい。タイの華人は、潮州系の華人が圧倒的に多いのです。クンチアンの源流は潮州系華人にあったのですね。なお、魚肉のクンチアンもあるのです。クンチアン・プラー (กุนเชียงปลา) と言います。プラー (ปลา) とは「魚」のこと。なお、圧倒的に人気があるのは、豚肉のクンチアン・ムー。どちらのクンチアンも、砂糖を多く使っているので長期保存が可能な食材です。
叉焼飯のカオムーデーン (ข้าวหมูแดง) や中華ちまきのバチャーン (บะจ่าง/บ๊ะจ่าง) に使われたり、雑炊のカオトムのおかずにも。やはり、中華系の料理に用いられことが多いでしょう。なお、チャーハンに入れたカオパット・クンチアン (ข้าวผัดกุนเชียง)、野菜サラダのヤムに入れたヤム・クンチアン (ยำกุนเชียง)、タイ風オムレツに入れたカイチャオ・クンチアン (ไข่เจียวกุนเชียง) も人気があります。
クンチアン・ムーは、スーパーマーケットやタラートにある乾物屋などで売っています。タラートでは吊るし売りも見かけます。なお、真空パック詰めもあります。
潮州系の華人のコミュニティーと言えば、バンコクのチャイナタウンのヤワラーですよね。ヤワラーには、クンチアン・ムーの製造店が幾つかあるようです。もちろん、林真香ブランドの Hakee Lim Jing Hiang (ฮะกี่ลิ้มจิงเฮียง) にもクンチアン・ムーがあります。
以下、クンチアン・ムーの製造風景の動画です。参考まで ...
YouTube (DenverThaiTV) :https://www.youtube.com/watch?v=LPn-jPP2EJw
こぼれ話
以下の写真は、店先の看板に「臘腸」と書いてある中華系乾物屋の様子。色が黒いのはレバーで作った「肝腸」ですね。