カオニャオゲーオ (ข้าวเหนียวแก้ว) は、タイの昔ながらのもち米のお菓子。カオニャオ (ข้าวเหนียว) は「もち米」、ゲーオ (แก้ว) は「ガラス/水晶」の意味。カオニャオゲーオは、蒸したもち米をココナッツミルクと砂糖で甘く煮たお菓子です。表面の光沢感が水晶のようだからカオニャオゲーオなのだろう。
カオニャオゲーオの作り方は至ってシンプル。普通に食べている蒸したもち米のカオニャオを砂糖を加えた甘いココナッツミルクで程よい硬さまで撹拌しながら煮詰めて作るのです。ねっとり感と甘味は、作り手/作り方で違いがあります。形を整えてあったり、小さな容器に入れてあったり、大皿からの量り売りだったり ... と売り方にも違いがあります。
私の好きなカオニャオゲーオは、もち米の粒がしっかりあるベチャベチャ感がないおこわのような仕上がりで、そしてほんのり甘いタイプです。だから、朝市などで大皿に盛ってあるカオニャオゲーオが好きです。形を整えてあるカオニャオゲーオは甘いタイプが多いように感じます。
緑色のカオニャオゲーオが多いと思いますが、違う色のカオニャオゲーオもあります。カオニャオを煮詰める時にパンダンの葉 (バイトゥーイ：ใบเตย) の搾り汁で色付けすれば緑色のカオニャオゲーオバイトゥーイになります。チョウマメ (アンチャン：อัญชัน) の花の搾り汁で色付けすれば青色のカオニャオゲーオアンチャンになります。なお、色付けしなければ白色のカオニャオゲーオです。
以下の写真も朝市屋台のカオニャオゲーオの様子。左は黒もち米のカオニャオゲーオなのですよ。
以下の写真は、形を整えて１個づつビニール袋に入れてあるカオニャオゲーオ。１個のサイズは小さいですよ。大きなバットを使って形を整えてから切り分けるのです。白ごまをまぶしてあるのはベタつき防止にも貢献しているのでしょう。歩きながらでも食べれますね。作り手もいろいろと工夫を凝らしているようです。
非常に素朴なお菓子、カオニャオゲーオ。貴方も美味しいカオニャオゲーオに出会えると良いですね。
そうそう、食べ残しのカオニャオからカオニャオゲーオが作れます。食べ残しの再利用の知恵のお菓子だと想像できますよね。フライパンでココナッツミルクと砂糖で甘く煮れば良いだけ。色付けしたいなら着色料でも OK です。カオニャオゲーオに挑戦するのも面白いと思います。
こぼれ話
カオニャオゲーオバイトゥーイ以外にも緑色のカオニャオがあります。
まず、もち米を洗った後に緑色のバイトゥーイの絞り汁に浸し、絞り汁を吸わせてから蒸したカオニャオがあります。単に色付けしたカオニャオです。カオニャオバイトゥーイと言います。
さらに、カオニャオマムアンに使うカオニャオムーンバイトゥーイがあります。興味のある方は以下を参照願います。
