カノムマンサムパラン (ขนมมันสำปะหลัง) のカノム (ขนม) は「お菓子」、マン (มัน) は「芋」の総称で、マンサムパラン (มันสำปะหลัง) とは「キャッサバ」、タピオカの原料の芋のこと。だから、カノムマンサムパランとは「キャッサバのお菓子」の意味になります。なお、カノムマン (ขนมมัน) でも通じます。あまり目立ちませんが、お菓子屋台などで見かけるお菓子です。
作り方は至ってシンプル。材料は、生のキャッサバと砂糖だけなのですよ。皮を剥いた生のキャッサバを荒くすりおろします。今はフードプロセッサーを使っているのかな? そのすりおろしたキャッサバに白砂糖を加え、水を少しずつ加えて適度なゆるさになるまで捏りながら生地を作ります。その生地を平バットやぐい呑なのどの型に流し入れ、蒸し上げて完成。平バットを使った場合には、小さくカットします。一般的には、蒸してある細く削ったココナッツの果肉をまぶします。
お菓子屋台では、平バットを使い小さくカットしたスタイルのカノムマンサムパランが多いですね。プラ容器入り、またはビニール袋入りで販売しています。
以下の写真は、ぐい呑スタイルで、ココナッツの果肉は別袋に分けてあるカノムマンサムパラン。
さてさて、タピオカ粉は、キャッサバから抽出したデンプン。そうそう、タピオカ粉のお菓子と言えば、カノムチャンがあります。カノムチャンは、ねっとりとした食感/ベタつく食感のお菓子。しかし、カノムマンサムパランは、サクッとした食感の中にもっちり感があるほんのり甘いお菓子です。ういろうに近い食感だろうか? 美味しいお菓子ですよ。
以下の写真は、パンダンの葉 (バイトゥーイ:ใบเตย) の搾り汁で緑色に色付けしてあるタイプ。時々、色付けしてあることがあります。
カノムチャンは甘すぎる、ココナッツミルクの油脂分が重たいと思う方には、カノムマンサムパランの方が合うと思います。なお、キャッサバには、ビタミンCや豊富な食物繊維が含まれているらしい。便秘の予防や持続的な満腹感を得られるので、ダイエットにも役立ちそうだとのこと。
カノムマンサムパランを見つけたら、一度、チャレンジしてみるのも面白いですよ。