カオラーム (ข้าวหลาม) とは、細い竹筒の節を利用して生のもち米と甘いココナッツミルクを詰めてバナナやパンダンの葉などを丸めて栓にして、直火焼きで炊いたもち米のお菓子です。いわゆる竹筒飯/竹飯でアジア圏に多くみられますよね。
以下の写真のように、竹筒を割って食べるのですが、もち米には竹の香りと竹の内側の薄皮が付いてきます。薄皮も一緒に食べます。この薄皮がオブラートのような働きをするので、もち米が竹から簡単に剥がれるし、手にも付かずに食べやすいのです。黒いもち米が入っていれば黒い色のカオラーム、白いもち米だけで作れば白い色のカオラームになります。なお、トゥアダム (ถั่วดำ) と言う黒豆が入っていることが多いですね。
竹筒の硬い表皮を剥ぎ取り竹肉を薄くした状態にしてあるカオラームもあります。簡単に割れるので食べやすくなるのです。
最近は、カオラーム屋台を目にする機会が減ったように感じます。作るも売るも食べるも、それなりに手間のかかる菓子だからかな? タイに住み始めた当時は、街中でカオラーム屋台をよく見かけたものです。ただし、家に持ち帰ってまで食べたいと思うお菓子ではなかったのです。甘いもち米そのものですし、手間も、ゴミも ...
ところが、最近のフードフェスでは、以下の写真のような太い竹筒をお皿にし、食べやすいようにビニール袋に詰め替えたカオラームもチラホラと見られるようになりました。いろいろと工夫を凝らしているのでしょう。
さてさて ...
以下の写真は、我が家の嫁が知人から頂いたカオラーム。私が知っているカオラームとは全く違っていたのです。カオラームとは、手に持って食べるもち米のお菓子との認識だったのですが ... な〜んと、太い竹筒の中にはとろり系のもち米、竹のスプーンまで付いているのです。
竹のスプーンで一口、お 〜 美味しい! 美味しさに驚きました。家でも食べたいカオラームですね。55555 ...
この太い竹筒を使ったとろり系のカオラームは、カオラームチョート (ข้าวหลามช็อต) と言うらしい。チョート (ช็อต) とは「英語の short」のことのようです。使っている竹筒が短いからと想像できそうです。チョンブリーのノンモン市場が発祥の地かな? なお、バンコクでもフードフェスや屋台フェスなどで見かけることがあります。
カオラーム、そしてカオラームチョート、まだ食べたことがない方、お試しあれ!!
こぼれ話
我が家の嫁の田舎(タイ北部地方)のカオラームは、もち米と水、そして少量のココナッツミルクと砂糖で作るようで甘くないからお菓子ではないとのこと。日持ちするらしく子供の頃は食べていたとのこと。そうそう、バンコクで初めて食べたカオラームが甘いので驚いたらしい。地域によっては甘くないカオラームもあるようです。なお、地域行事やお正月などに合わせて作る地域もあるようですね。