最初にバイポー (ใบปอ) とは「黄麻(こうま)の葉」のことで、バイポーのバイ (ใบ) は「葉」を意味します。黄麻の英名はジュート (Jute)。このジュートの繊維から作られるのが麻袋や麻縄。そして、ジュートの葉にはカルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンCなどのミネラルやビタミンが豊富に含まれており、熱帯および亜熱帯地域では古くから食用や健康食品として利用されているらしい。
さて、パットバイポー (ผัดใบปอ) のパット (ผัด) とは「炒める」の意味。ジュートの葉を塩茹でした後に油で炒めて、オイスターソースや醤油で味付けした料理。タイではお粥のカオトム (ข้าวต้ม) のおかずとして食べるのが一般的。どちらかと言えば、中華系の食事スタイル。
以下の写真は、カオトム屋台のパットバイポーの様子。中華系のカオトム屋台に置いてあることが多いですね。パットバイポーには優しい苦味と塩味があり、温かいカオトムとの相性バツグン。この組み合わせのファンがたくさんいるのです。

以下の写真は、テイクアウトしたパットバイポーとカオトムの様子。パットバイポーにはガティアムジアオ (กระเทียมเจียว) と言う揚げニンニクを上からかけるのが定番。そのためガティアムジアオが別に付いてきます。同胞諸君、もし見かけったらパットバイポーとカオトム、体にも良さそうなので是非挑戦してみてください。


こぼれ話
塩茹でしたバイポーを乾燥させたものをバイポーヘーン (ใบปอแห้ง) と言います。ヘーン (แห้ง) とは「乾いた」の意味。今では通販でも買えるようですが、バンコクのチャイナタウンであるヤワラー市場で売っています。

バイポーヘーンを2〜3度水洗いすると汚れと塩っ気が抜けます。絞って水切り後、油で炒め水分が抜ける程度まで炒めます。オイスターソースや醤油で軽く味付け。お皿に盛り付けた後スーパーマーケットで売っているガティアムジアオを上からかければ完成。
以下の写真は、普通のご飯とパットバイポーの様子。普通のご飯と一緒に食べても美味しいですよ。
