カオクリアップワーオ (ข้าวเกรียบว่าว) のカオクリアップ (ข้าวเกรียบ) は「米粉の煎餅」、ワーオ (ว่าว) は「凧:たこ」のこと。カオクリアップワーオで「凧のような煎餅」の意味。巨大かつ薄くフワッと軽い質感なので、風が吹くと凧のように空に舞い上がって行きそうな煎餅なのです。
生地の作り方は ...
まず、蒸したての熱いもち米を臼と杵でついて餅状になったら砂糖を加え、さらに、つき続けて甘い餅を作るのです。砂糖が入るので餅が硬くならないのですね。次に、餅を丸めてから食用油などを利用し円盤状に薄く延ばし、適度に乾燥するまで天日に干して完成です。巨大な餃子の皮のような生地に仕上ります。一般的には、直径 30cm程度の大きさですが作り手次第でしょう。なお、卵を入れたり、黒ゴマを入れたりするレシピもあるようです。
とある朝市で見つけたカオクリアップワーオ屋台の風景を紹介します。
以下の写真が、焼く前のカオクリアップワーオの生地の様子。
カオクリアップワーオの生地を2つの熊手のような形の専用の道具で挟むように返しながら、炭火で炙るように焼いていくのです。フニャフニャだった生地が硬くなっていく様子が分かりますか?
2枚入りで 20バーツ也。予約待ちの状態だったので、予約を入れることに。一人で5袋を買う方がたくさんいるのですよ。今では、完全にカノムボーラーン (ขนมโบราณ) に分類さた感がありますね。カノム (ขนม) は「お菓子」、ボーラーン (โบราณ) は「昔の/古代の」のことで「昔懐かしいお菓子」の意味になります。かつては、引き売りの駄菓子屋台がぶら下げて売っていた光景も今では遠い昔。そうそう、袋詰めされたカオクリアップワーオを手にぶら下げて帰宅する途中、数人のタイ人が「あ〜 カオクリアップワーオ」と叫ぶ声。珍しいのでしょう。
以下の写真がテイクアウトしたカオクリアップワーオ。残念にも壊れてしまいました。
我が家の嫁が、私に対して「壊れやすいから私が持つ」と宣ったのですが、自宅到着寸前に風に煽られ電柱にぶつけて壊してしまいました。私は怒りをこらえましたよ。55555 ... 簡単に壊れる位に脆いのですよ。
ほんのりとした甘味があり、サクサクの食感で口の中で溶けていくような煎餅です。もし、見つたら是非、挑戦してみてください。
以下の動画のタイトルは、カオクリアップボーラーン (ข้าวเกรียบโบราณ) ですね。昔ながらの作り方が分かります。なお、ゴマ餅にして食べる様子も見れますよ。参考まで。
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=1OeBFLeuo_g