タイのサバ缶 トマトソース煮(プラーグラポン)

サバのトマトソース煮 タイの食材

日本のサバの缶詰と言えば、水煮や味噌煮が多いですよね。しかし、タイのサバの缶詰は基本的にトマトソース煮なのです。バンコクのスーパーマーケットには「さば」「水煮」... などと日本語で書いてあるサバ缶もありますが、それらは日本からの輸入品、または、日本の調理スタイルで販売している日系のブランド品です。

タイのサバ缶の話

タイはツナ缶の輸出大国ですので、日系も含め魚類の缶詰工場やメーカーがたくさんあります。同じブランドのサバのトマトソース煮でも味違いを用意しているメーカーもあります。ブランドだけでも 10種類以上はあるはずです。なお、味や風味の違いがありますので好みが分かれるところです。
以下の写真は、スーパーマーケットのサバ缶売り場の風景ですが、写真に写っていない種類もあるのです。ところで、イワシ缶のトマトソース煮も混じっているので注意が必要ですね。

スーパーマーケットのサバ缶売り場の風景(一部)
スーパーマーケットのサバ缶売り場の風景(一部)

魚の缶詰をタイ語でプラーグラポン (ปลากระป๋อง) と言います。プラー (ปลา) とは「魚」、グラポン (กระป๋อง) とは「缶詰」のこと。実際の発音はパカポンに聞こえるのだが? 55555 ... 
サバは、タイ語でプラー・マカレル (ปลาแมคเคอเรล) です。プラー (ปลา) とは「魚」、マカレル (แมคเคอเรล) とは、サバの英語「Mackerel」です。そしてサバ缶は、タイ語でプラーグラポン・マカレルなのですが、たぶん多くのタイ人は、サバもイワシも気にしていない/違いが分からないと思いますよ。だから、サバ缶もイワシ缶もパカポン 55555 ...

ちなみに、イワシはタイ語でプラー・サーディン (ปลาซาร์ดีน) です。サーディン (ซาร์ดีน) とは、イワシの英語「Sardine」です。なお、イワシ缶ですがブランドによってはウロコが気になるかもしれません。サバもイワシもタイ語が無い、すなわちタイで昔から食べられている魚ではないのです。サバもイワシも実際にどんな魚なのかを知らないタイ人がたくさんいます。

さて、有名ブランドでは、シーレクト (SEALECT:ซีเล็ค) やアヤム (AYAM:อะยัม) があります。スーパーマーケットに行けば必ず置いてあると思います。シーレクトはツナ缶では世界的企業 Thai Union のブランドです。アヤムは、高目の価格設定になっていますが、タイ人にもファンがたくさんいるようです。サバ缶にしろイワシ缶にしろ基本的に価格が安いのですよ。美味しいトマトソースなら活用しない手はないと思います。セコい私としてはトマトソースを捨てるのが勿体無いですね。55555 ...

最近の我が家は、パンプイ (Pumpui:ปุ้มปุ้ย) のサバ缶が多いかもしれないです。トマトソースには普通味、濃厚味、スペシャル濃厚味の3種類があるのですが、スペシャル濃厚味です。以下の写真が我が家にあるスペシャル濃厚味。

パンプイ (Pumpui:ปุ้มปุ้ย) のサバ缶 スペシャル濃厚味
パンプイ (Pumpui:ปุ้มปุ้ย) のサバ缶 スペシャル濃厚味

辛味を足したいなら青唐辛子を入れるも良し。色が近い赤唐辛子は避けるべきでしょうね。

サバ缶に青唐辛子を追加した様子
サバ缶に青唐辛子を追加した様子

サバ缶のトマトソースを利用してチャーハン、サラダ、スパゲティー、うどん ... そして、サンドイッチも面白いですよ。唐辛子やトマトケチャップなど、さらにマナーオを加えて味の調整をしたり。以下の写真は、サバ缶を利用したサンドイッチ、なかなか美味しいですよ。

サバ缶のサンドイッチ 千切りキャベツとマヨネーズ使用
サバ缶のサンドイッチ 千切りキャベツとマヨネーズ使用

価格は安いし非常に重宝します。貴方好みのサバ缶を見つけてください。もちろん、イワシでも良いでしょう。

タイのサバの話

スーパーマーケットなどの惣菜コーナーには、良くサバの照り焼きが売っています。サバの照り焼きはタイ人には非常に人気があります。サバの照り焼きを正確にタイ語で表現すれば、プラー・サバ・ヤーン・ソース・テリヤキ (ปลาซาบะ ย่าง ซอส เทอริยากิ) だと思います。短縮形で表現すれば「サバ・テリヤキ」でしょう。「照り焼き」はタイ語でもテリヤキ (เทอริยากิ) なのですよ。55555 ...
前述ではサバはタイ語でプラー・マカレルと書きましたが、実はプラー・サバ (ปลาซาบะ) なるタイ語もあるのです。前述もしてますが、サバはタイの魚ではありまあせん。サバはヨーロッパなどからの輸入魚なのです。だから、英語の「マカレル (Mackerel)」になったと思うのです。そして日本食ブームが来て「鯖(サバ)の照り焼き」などが広く浸透し、日本語の「サバ」が使われるようになったのかもしれませんね??? 輸入時には英語のマカレルでも、一般的に調理された状態なら日本語の「サバ」と呼ばれていると思います。そこには、日本語だと都合が良い関係業界の思惑があるのかも。55555 ...
今では「プラー・マカレル」は知らないが「プラー・サバ」は知っている状況でしょう。サバ自体の種類の違いもあるとは思いますが、サバ缶に使われているサバは小型のサバ、一般的に惣菜として売っている照り焼きのサバは頭と尾を外して 25cm 程の大きさがあります。日本料理店のサバ料理は日本とほとんど変わりません。そのため「プラー・マカレル」も「プラー・サバ」も同じサバの仲間だと分かっているタイ人は少ないのです。パカポンの魚は、タイの庶民の魚のプラートゥー (ปลาทู) だと思っているタイ人さえいるのです。

惣菜として売っている照り焼きのサバ
惣菜として売っている照り焼きのサバ

ところで、鶏肉の照り焼きはセブンイレブンにも売ってます。タイのマクドナルドに昔からあるサムライバーガーは、豚の照り焼きバーガーなんです。いくつものメーカーから照り焼きソースも発売されています。タイで「照り焼き (テリヤキ)」は相当に浸透している感がありますね。